元彼のこと


のっけからこんなネタですいません。


私には彼がいる。付き合って3年半になる。
いや、もう「元彼」と書くべきであると思うし、「彼がいた」と言うべきだ。
私の心はもう彼のところにはない。嫌いになったわけではない。


私たちはボイス機能のあるチャットルームで知り合い、同じ目的をもつ仲間だった。
いわゆる「遠距離ネット恋愛」だ。
くじけながら何度も何度も頑張る姿にいつか惹かれた。
この人といたらずっと笑っていられるだろうと思った。
約1ヶ月ほど個人的にPM(プライベート・メッセージ)を重ね、
その後彼からの告白によって私も気持ちを打ち明けた。


実はその彼とは会ったことがない。それどころか顔さえしらない。
私が知っているのは彼の性格・本名・住所・仕事・そして声だ。
彼は容姿に関していじめにあったせいもあり、自分のことを醜いと
表現する。恐らく自分の写真は1枚もないはずだ。時に、どこかで
いやな思いをしたとき、「こんな扱いをされるのは自分が醜いせいだ」とも言う。
彼は自分に自信がない。
しかし、彼はある分野についての才能は素晴らしいと思う。
不器用だが真面目で実直を絵に描いたような人だ。申し分ないと思う。
私は本当に彼が好きだった。今までこんなに人を愛おしいと思ったことは
ないと思うくらい。


付き合いが3年目に入る少し前あたりから、私はマンネリ感を感じていた。
私と彼の間にはあまり共通するものがない。唯一の共通点である英語学習についても
彼は「出来ない」と言ってひどく落ち込むので私からはあまり言わないようにしている。
彼は私の話を聞いてくれる。意見を聞かせてもらうこともある。でもそれ以上に
膨らまない。ボイスだけが頼りのチャットで話すネタがないのは辛い。
それに加え3年半もの間彼の顔を見てこなかったことで、私はもう限界を
感じ始めてしまったのだ。


彼がオンラインになっているのに気づいても私からPMを送ることが
少なくなった。私は気づかない振りをしている。彼も送ってこない。
もう時間の問題かもしれないが、それでも私ははっきりとそれを告げることが出来ない。
その理由は自分でわかっている。ずるいこともわかっている。この状態が彼を
苦しめるだろうということもわかっている。
ブログの最初にこの話を持ってきたのも後ろめたさを感じるからだ。
しかしそろそろ彼には気づいて欲しい。もうトラウマを克服する時期だ。
自分に自信のない男に女はついていけない。


はっきりと形にはしていないが、この数週間で自分なりに心を整理はできた。
私は次に向かって歩くよ。